緊急事態宣言が発令されている地域では、2月7日まで飲食店などへの時短営業が要請されています。
そのため、飲食店は8時まで(酒の提供は7時まで)の営業、ということになっていますが、果たして実態はどうなのか。
実際に大阪の夜の街へ出かけてみました。
緊急事態宣言中の飲み屋さん
夕方、5時半過ぎに、大阪梅田の焼き鳥屋さんに行ってみた。
この時間帯でも、いつもならほぼ満席の人気店なのに、今日は誰一人お客さんがいない。
カウンターから外を見ると、通行人の視線が鋭く突き刺さってくる感じがする。
まぁ、そんなことを気にしても仕方ないので、ここは好物の焼き鳥を楽しむ。

腹が減っていたので、写真を撮るのも忘れて、夢中で食べてしまっていた。
気が付いたら残り2本…。
「せせり」と「ささみわさび」。
せせりは首の部分で、よく運動しているからか、適度な弾力があって、脂ものっている。
鶏肉では、一番美味い部分じゃないかなぁ。

ビールも進み、さらにアテを追加する。
その時、店長に聞いてみた。

店は何時までやるの?
「ウチはフルでやりますよ」
「1日6万円くらいもらって店閉めてたら、潰れてしまいますわ!!」
時短要請完全拒否!!
そりゃ、そうだよな。
スタッフだけでも10人以上いるわけだし、人件費だけでも6万円では、全く追いつかないのはわかる。

そうは言っても、お客さんの入りはどう?
「厳しいですけど、ギリギリですわ」
ほどなくして、ムネ肉のカルパッチョが出てくる。

これが意外に旨かった。
淡泊なむね肉も、オリーブオイルのおかげで、濃厚な感じに仕上がっている。
この頃には、店も半分くらい埋まっていた。
さらに、店長が続ける。
1日に売り上げ2~3万円の店やったら、いろいろ引いて、利益が1万円くらいやし、6万円もらったら大儲けや」
中途半端な制作なんかやったって、コロナが収束するわけがない。
飲み屋が、お酒を7時までしか出せないなら、商売にならへんで。
「紙読んでるだけの、あんなリーダーの言うことなんか、聞いてられへん」

菅さんからは、本気で国を守りたい、という気概が感じられないもんなぁ。
それに対して、この店長からは、店を守らなあかんという決意を感じる。
そんな話をしてるうちに、店もにぎわってきた。
混み合ってる場所は避けたいので、スピードメニューの煮卵でシメに入る。

酒飲みの気持ちがよく分かっている絶妙な味。
ちょっと塩からいかな、と思うくらいが酒には合う。
フルーティーで甘めの酒でしめてみる。


ちょっと甘めだけど、なかなかいい…。
女子が喜びそうな酒だ。
飲み屋さん限定だから、店でしか飲めないのが残念。
8時以降の飲み屋さん実態調査へ
店を7時過ぎに出て、辺りをうろついてみた。
どの店も、ほぼ満席だ。
空いている居酒屋を見つけては、「まだ、お酒飲めますか」と聞いてみるが、決まった答えしか返ってこない。
やっぱり、ほとんどの店が時短に応じているのかと思いながら、駅への道を回り道しながら歩く。
暖簾を下ろしている飲み屋さんの中で、閉める気配のない店を発見。

お酒飲めますか?
「はい、どうぞ ❤」
店内を見渡すと、思ったより人が少ないので、もう一杯飲むことにする。
客も自粛しているのか…。
店員さんに、営業時間について聞いてみると、なんだかしどろもどろになっている。
それ以上は何も聞けなかった。
8時を過ぎると、急に客が増えてきた。
みんな、この店が遅くまで営業していることを、知っているんだな。
軽めのカクテルを2杯飲んで店を後にする。
最後に
前回の緊急事態宣言に比べると、まったく緊張感がない様子。
お客さんは、若い人が中心だったので尚更だ。
酒好きにとって、行きつけの居酒屋さんがなくなるのはつらい。
微力ながら、応援していきたいもんだ。
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